プロフィールムービーの全体の時間はどの程度がベストで、一般的にはどのくらいの長さのものがよく上映されているのでしょうか?自分で作る場合、プロフィールムービーを作るのは初めてという方も多くおられるでしょう。このページではプロフィールムービーを作る上で大切な全体の時間とそれに連動して決まってくる写真1枚1枚の時間についての考え方、決め方についてご紹介しています。

プロフィールムービーの時間を決める上でまず押さえておきたい点

結婚式の進行上何分までOK?

この点は結婚式毎に様々ですので、プランナーさんとの確認打ち合わせが必要です。大抵は「10分以内でお願いします」と言われる事が多いですが、二人の結婚式ですのでやりたいようにやる事ができます。

ただ、プロフィールムービー以外にもケーキ入刀やキャンドルサービス、お色直しなどの他の結婚式の演出が多い場合には、プロフィールムービー以外の演出にかかる時間との兼ね合いで調整が必要になってくる場合があります。大抵予定通りに行かずに結婚披露宴の時間は伸びるためキツキツな進行予定をプランナーさんは嫌う傾向にあります。前もって避ける時間をよく確認しておきましょう。

一般的には全体は分が標準 1枚あたりの時間は?

一般的には5-8分程度が標準的な長さです。しかし5分と8分では使える写真の枚数にかなり差が出てきます。気をつけたいのは全体の長さとは別に、写真1枚1枚に対しても長さを設定して作成して行く必要があるという点です。

全体の長さだけが取り上げられがちですが、写真1枚1枚の長さもゲストが視聴する上でとても重要な点です。写真1枚に付き4-5秒もあれば十分でしょ、とお考えの貴方。コメントなしならOKだけど後からコメントをつけるつもりなら4-5秒じゃ全然足りませんよ。詳しくみていきましょう。

プロフィールムービーの基本構成とそれぞれの時間

プロフィールムービーの基本構成は以下の通りで、写真の紹介以外にも冒頭にタイトルを挿入したり最後にも挨拶の言葉や日付を挿入したりするのが一般的です。

  1. 冒頭タイトルもしくは挨拶の言葉  20秒程度
  2. 新郎パート紹介タイトル 7-10秒
  3. 新郎パートのスライドショー
  4. 新婦パートの紹介タイトル 7-10秒
  5. 新婦パートのスライドショー
  6. 二人パートの紹介タイトル 7-10秒
  7. 二人パートのスライドショー
  8. 全体を締めくくる挨拶の言葉や日付 20秒程度

新郎新婦のメインとなるスライドショー以外にも合わせて1分程度のタイトルや挨拶文が表示されているだけの時間が結構あるんです。挨拶やタイトルを一切抜きにしてただのスライドショーを上映してもいいでしょう。しかしそれではゲストに伝わりにくい映像になってしまいます。「プロフィールムービーはゲストに二人の生い立ちや出会い、人柄を伝えるための映像」です。ゲスト側(視聴者)側に立った映像作りを心がけましょう。

プロフィールムービーの時間を考えるのであれば、構成についての詳しい知識も必要です。

プロフィールムービーの構成は以下の記事で詳しくまとめられていますので、ご興味のある方はこちらの記事も合わせてお読みください。

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プロフィールムービーの時間を考える2つの方法

全体の時間から決める方法

全体の時間を先に強引に決めてしまって、あとは編集しながら感覚的に枚数の調整を行なっていく方法です。全体の時間の平均は概ね5-8分程度ですが、さらに言うと6-7分がもっとも多いゾーンです。

この6-7分をゾーンとして6:30で考えてみます。6:30を区切っていって

  1. 1分はタイトルや挨拶
  2. 残り5:30(330秒)を3パートで割って各スライドショーに1:50秒さける
  3. 1枚9秒なら12枚。1枚7秒なら15枚

といった具合です

初めはみなさん1人分のパートで20枚とか30枚とかたくさん上映するイメージをもっておられますが、ちゃんと計算して行くとそれほど使えないんですよね。たくさん写真を使いたいならトランジション効果なし、コメントなし、というちょっと特殊な構成にしないとたくさんの写真は使えません。

3-4分だと短すぎの印象がとても強くて何か結婚式の演出の前振りとして利用したのかな?という印象を受けます。

逆に10分を超えるプロフィールムービーは飽きやすいのでプロとしても難しいです。動画コンテンツがあるとか、芸能人の挨拶コメントを入れているとか、特殊な演出がないと素人の構成力ではあまりお勧めできません。

写真1枚の長さから全体を決める方法

先に写真1枚の長さを決めてから全体の長さを決めて行くという方法もあります。プロ側の人間たちの多くはこのアプローチ方法でしっかり電卓で計算しながら、つまりは家の設計図を書くのと同じように映像全体の構成をはっきりと秒単位で決定してから作成に着手していきます。NONNOFILMのプロフィールムービーも写真1枚の時間をベースに、全体の長さを考慮しながら作成されています。

この作成方法の場合に考えるべき点は、1枚の表示時間とコメントの長さの関係性と、テンポによって与える印象が異なってくる点です。

1枚の写真表示時間とコメントの長さの関係

コメントや字幕は1秒間あたり4文字程度しか認識できないと一般的に言われています。人間の能力としてこれ以上の文字を見せられても、認識できない人が出てくるという訳です。写真1枚の表示時間を決定する際にはこのコメントの文字数とのバランスも考慮する必要があります。

コメントをしっかり見せつつ写真も見せつつなのであれば、写真1枚あたり9-10秒程度は必要です。9-10秒って長くね?と思われた方がほとんどかと思いますので、詳細を見てみましょう。

  1. トランジション効果で写真の前後1秒ずつ合計2秒は削られる
  2. これで残りは7-8秒
  3. 7-8秒を文字数に換算すると28-32文字
  4. 本日はお忙しいところご出席いただき誠にありがとうございます(これが29文字)

写真1枚あたりに9秒程度とったとしても、トランジション効果の有無で大抵は前後の2秒が削られます。トランジション効果中で写真の表示がまだなので、コメントもまだ表示する事ができません。そのためコメントも2秒削った秒数で表示する必要が出てきます。

「本日はお忙しいところご出席いただき誠にありがとうございます」のコメントでもプロフィールムービー全体の時間軸で見ると少し長い方です。初心者の方は初めにこの倍の量のコメントを用意しているケースも本当によくありますので、後からどうせ削る作業を考えると初めから簡潔で短いコメントを考えることをぜひオススメしたいです。

1枚の写真表示時間と与える印象の関係

音楽にはBPMと呼ばれるテンポを示す値があります。このBPMが速くなればなるほどアップテンポで明るい印象の曲が完成します。逆にゆっくりとしたスローテンポはバラードや愛を歌ったメロディなどによく利用されています。

この原理は映像でも同じように働いています。アクション映画ではほんの数秒間の間に大量にカットを切り替えることによって緊迫感や臨場感を表現していますが、この手法はアクション映画作成の現場においてはゴクゴク当たり前の知識です。

プロフィールムービーでもテンポが速く写真やコメントを切り替えていけば、アップテンポで明るく元気で快活な印象を与えます。具体的には写真1枚あたりの表示を4秒以下にして、1秒だけ、一瞬だけといった見せ方もこの手法ではとても有効です。しかし構成力が必要となる点と、扱う写真の枚数が増えることで編集作業も膨大になります。上級者向けの作り方ではあるかと思います。

逆にゆっくりとしたテンポで展開して行くと、穏やかで落ち着いた印象のプロフィールムービーに仕上がります。この方法は失敗する恐れがとても少なく、誰しもがみやすい落ち着いたプロフィールムービーを作れるというのがポイントです。

  • 早いテンポで切り替えればアップテンポで明るく元気な印象。しかし編集作業が増えるのと、構成力が必要なため上級者向き。さらにはコメントは1枚ずつに添えずにポイントポイントで見せる構成に変わる。
  • 遅いテンポの場合は誰しもがみやすい落ち着いたプロフィールムービーを作れる。言い方を悪く変えれば無難とも言えるので、人と違う構成にしたいなら少し考える必要がある

総じて分 それ以外は自由です

あえて言うことでもないかもしれませんが、全体的に5-8分程度で収まって入ればあとは基本的に自由なんです。難しく考えずに、とりあえず作って見ることをお勧めしたいです。

全体の枚数と写真1枚あたりの秒数の関係、コメントの文字が読めるのかによっても長さが変わってくるという点は、実際に作ってみてプレビュー確認を行いながら時間軸の中で確認してみないとわからない点かもしれません。

ただこれだけは言わせて!ほんとうに、ホントウに、貴方の自由やで!

自分たちの結婚式でせっかくプロフィールムービーを手作りする訳なので、基本を頭に入れたらばあとは自由に作りましょう!きっとその方がいいプロフィールムービーができますよ!